『ブラックジャックによろしく』によろしく
第78話(がん医療編・37)「心のすべて」

2004/01/17

「第78話 心のすべて」

皆さん、いかがお過ごしですか。
えれです。
私は元気です。

……(^_^)。


さて、全く個人的なお話で恐縮ですが、私は過去、都合で四年間ほど
名古屋に住んでいました。
名古屋では通常のその意味のほかに、「疲れた、苦しい」のことを
『エライ』と言います。
(今、名古屋弁ネイティブスピーカーに確認したから大丈夫だとは思うけど、
もし勘違いなどありましたら申し訳ありませんがご指摘ください。)

なぜそんなことが思い浮かんだかというと…

それでは、参ります。


・再入院

「辻本さんが戻って来た」
ただ再会できる喜びを胸に病室にかけこんだ斉藤くんの前の辻本さんは、
痩せさらばえた姿で横たわっていた。

でもこれで辻本さんは「いい経過をたどっている」のだという。
これが「いい経過」という言葉で表されることならなんと皮肉なことかと思う。
でも宇佐美先生の言うことが現状なのだ。

「何もできなかったみたい」と言いつつも、辻本さんの心の中の
旅立ちの準備は、ゆっくりと、しかし確実に整っていく。

そうして、最後まで母の死に抵抗していた良彦くんが言う。

「僕はお母さんがいなくたって全然悲しくない」
「お母さんがいなくなったって 僕は絶対泣いたりなんかしない」
「お母さんがいなくたって 僕は何も変わらない」

それは死んでゆく者を心配させないため。
心残りを少しでも減らすため。
だってそうでないと安心して死んで行けないものな…!

でも…

「僕はお母さんを絶対に忘れないよ」

良彦くん、エラかったね。
本当にエラかった。

微笑んで死ぬことの幸せを、微笑んで死ねることのその尊さを、
あなたはお母さんにあげられたのだから。


さて今回は、身勝手ながら、これで終わりです。
ただし、次回は多分もんのすごく長いことが予測され、
(本当は今回書くつもりだったんですけど…もしかして『PART3』
くらいまであるかも…? いや、それはできれば避けたい、でも
どちらかというとそれで済むのか…?)
皆様には大変ご迷惑ですが、どうかおつきあい下さる気持ちが
おありになりましたら、どうぞよろしく御覚悟下さい…。

また、わたくしのこの作品へのアプローチの仕方にご批判があるかたのお気持ちも、
本当に十分に分かっております。
けれどももしよろしければ、どうぞ最後までお読みになってご判断下されば
とても幸いです。
(ってなんか本編のコメントみたくなっちゃったなー、恥ずかしい^^;)

それでは、また、次でもお会いしましょう。

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