『ブラックジャックによろしく』によろしく
第86話(精神科編・7)「スイッチ・オン」

2004/05/18

皆さんこんにちは、えれです。
お元気ですか?(^_^)。
今回思いがけず時間がかかりました。
裏にエビラが出たりしてね…うそだけどね…。(ならゆーなよ)

さて、今回のタイトルは「スイッチ・オン」ですが、このスイッチはうまく入るのかな。
それでは、今回もよろしくお願いします(^_^)。


・自由の音

保護室の構造は一見したところではよくわからないけど、刑務所か
トラ箱みたいですね。


・「あなたも医者でしょう?」

伊勢谷先生の無表情の理由がこういうことの積み重ねなんだろうな。


・田辺夫妻

斉藤に「気づき」をもたらす為の登場だとは分かっているんだけれど、
やっぱり少しショックでした。
ああ、やっぱりきれいごとじゃ済まないのね…
と思って。
赤ちゃんの目のきれいさにかなうものはないのに、やっぱりそれでも
だめなのね。
そしてこの人は正直なひとだがもし本音を吐露する先が病院しかないとしたら
それは痛ましいことです。

振り返ってみれば大人になっても親を満足させられるなんてことはないのだから、
裏返せばお前がいるだけで満足と言える親も少ないのだから、
(だから本当は気にしなくてもいいんだけれど、)
当然かもしれないけど。
(ところで今ごろ思い出して悪いんだけど出久根くんはどうしているんだろう…)


・陰画と陽画

2001年六月に起きた事件のことは誰もが知っています。
私はこの件についてある人と(そのかたは忘れてしまったかもしれませんが)
お話したことを今でも覚えています。
その人は私の訴えにあいまいに話を濁してくれました。
ちょうど去年の七月頃のことだったと思います。

しかし私はそのせいで起きた“余波”のことは全く知らなかったのです。
その頃の私は自分の問題だけで精いっぱいで、言うなればこの件で自分の受けた
ショックだけが重大だったのです。

まさにその年の同じ頃、『心身喪失者等医療観察法案』(これは略称です)
は可決されたのでした。

犯罪は憎んでいます。
加害者の顔は、今も見るのもいやです。
この男が本当に統合失調症だったのか、それも私には分かりません。

けれど、その時この法案の存在が自分の(というのは誰にも、という意味だと
私は思っていますが)喉元まで迫りうる問題だと認識できなかったことは、
ある意味大きな失点として自分の中に残るでしょう。

そして今年の三月、厚生労働省は「心の病気を正しく理解する為の指針」、
『心のバリアフリー宣言』をまとめました。
この中では、心の病気は誰でもかかりうるものであり、身近にいる患者や
精神障害者に偏見を持たず地域で受け入れること、が強調されています。

関係管理部門が違うのでしょうが、国の名のもとにこの二つが行われるということは、
まるでできの悪いネガとポジを見せられているようです。


誰にも「考えること」を強いることはできません。
何かの事実を無理矢理教えて、「どうだ、これが現実だ」とは言えないのです。

でもえれちゃん、病気になってよかったね。
それだけは今言える。

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