『ブラックジャックによろしく』によろしく
第105話(精神科編・26)「ピーターパンを待ちながら」

2004/11/07

皆さんお元気ですか? えれです。
私は元気です(^^)。

さて、なんか楽しい話、楽しい話と思っていたのですが、
先日『ハウルの動く城』の試写会に行ってきました!(わーい!)
さすが興収・動員等いろんな面で期待されている新作、入場チェックが普段行く試写会の
何倍にも厳重で、なんかドキドキしてしまいました。

最初は、可愛くてかっこいいお話をただそういう風にまとめただけなのかなぁと
思っていたのですが、当然そんな一筋縄でいく内容ではなく、
カーテンの向こうに一瞬垣間見える世界は(いつも思ってるんだけど宮崎作品はいつも
話の背景はどぎついくらいにこわいよなぁ)いつも通り恐ろしい。

これまでの宮崎作品からのエッセンスを取り出してつくられたお話のような趣きも
あるんだけれど、
(原作はあるが、ある種登場人物はみんなキャストのあてがきのような風情だし)
なんかでも私これ今までの中で一番好きかも…??
(終わるのがさみしい気分でした。)

まぁ、私は泣いちゃったんでお勧めいたします(^.^;;;

では、また今回もどうぞおつきあいよろしくお願いいたします。

今回は、あまりにももろいひとの姿を、軽々と描く力量に驚きました。


・タイトルバック

お話に歯が立たない時は絵をなめるように見ることになるのですが、
今回注目させられたのは、この、早川さんの寝ているベッドパッドというかおふとんの柄ですね。
非常に、通販とか大手量販店とかでよく見かけそうな模様です。
私は普段これ、「愛と幸せのテキトー柄」(もちろん私もテキトー柄の愛用者です^^;;)
と呼んでいるのですが、こういうリアルがこの作品の色んな厚みの部分を支えているのだなと思います。


・青春時代

照れくさいからこの辺の話をするのはやめよう。

ただそういう、思春期という、人としてのあやうい時間の話だということ。


・誕生日

たまたま何かが重なっただけだったかもしれないのに、取り戻すには遠すぎる場所へと
追い込まれていく。


・あっけないすがた

すべてを環境に還元することはできない。
同じ立場に置かれたすべてが皆こうなる訳ではない。

けれど「もし状況がそうでなかったら」そうならなかった、という場合は
たくさんあるだろう。

だから彼女を責める気にはなれない。

ただ一つ言うなら大人が悪い。

あまりに無垢(無知)な存在が自分の持っているもの(武器)にだけ気づいてしまった時、
それにつけこんだ大人が悪い。彼女を守りきれなかった状況も。
本当に、本当に大人が悪い。

心はただぬくもりを探していただけだとしても、
その代償を教えてくれる人はいない。

自分が何をしているか、彼女は知らない。

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