『ブラックジャックによろしく』によろしく
第11巻まとめ

2005/05/08

(ネタばれ今回少しだけあります。11巻以降の単行本未収録の部分について少し
触れている箇所がありますので未読のかたはどうかご注意くださるようお願いいたします。)

皆さん、お元気ですか、えれです。
最近、斉藤先生がコウ・ウラキに見えてきて仕方ない今日この頃、
(♪短い命だけど、永遠を知っている……)
皆様いかがお過ごしでしょうか。(この辺のお話わからないかた、ごめんなさい。
でも本当にそう見えてしまうんですよ。ところで映画版の『Zガンダム』は這ってでも
行かなければならないと思う昨今、私の趣味がどんどんばれてしまいますね^^;)

さて、第11巻が発売されました。
門脇さんの記者としてのプライドが問われ、早川さんの悲痛な過去が明らかになる
この巻ですが、やはり通して読むと、語りつくしたつもりでもまだ見落としがあったと
痛感する場面も多いですね。

でもやはり(さらりと描かれてはいるし直接にこれが“カウンセリング”である、
との言明もないしその単語も出てきませんが)第106話「今ここにいる訳」での
伊勢谷先生と小百合ちゃんとの終盤まで続く問答のシーンは重要な意味を持つ気が
します。

「特別な人だから」汚してはいけない。
「今ここにいる理由は」秘密にされていてわからない。

これが小百合ちゃんの言動を、一見不可思議に感じる彼女の行動原理を解明する鍵に
なると思えるからです。

さて、雑誌で連載を読んでいる方はご存知でしょうが、今本誌のほうではかなり
ショッキングなシーンのまま連載が終わっています。
私はこのことに大変ショックを受け、こちらの感想のほうでもかなり取り乱した
文章を載せてしまったのですが、GW中某俳優さんの会見を見ました。
彼は今私の中で大きな希望となっています。
そうです、死ぬと決まった訳じゃないんです。
また早飲み込みしちゃったなぁと反省することしきりです。
どんな時にも希望を。それだけは私から奪えない。
どんな人からも奪えない。

また、私自身が自分を見直すきっかけになったエピソードもこの頃から始まったので、
ちょっと本題から外れることになりますがその気持ちを書かせて頂きますと、
あることがあってから、私は何かに夢中になったり誰かをものすごく好きになったり
することにためらいを感じる生活をずっと続けてきました。
でもこんな風に感想をかくことにのめりこんで、行動はかなり矛盾してますよね(^^;

もうとっくの昔にそういう自分ではなくなっていると気づいていたのに、とてもばかでした。

もう「好きになったものは何もかも無くなってしまう」などとは恐れまい。
死が私から愛するものを取り上げることを恐れまい。
誰にばかにされようが邪魔されようが彼らの評価を恐れまい。
特に卑怯者の評価を恐れまい、一番大切なことは人によって違うし、誰にも何も言う権利はない…。

私は死を無視することであるいはバカにすることで死を見返したかった。
死を自分の対極に置き、恐れないという強がりの態度をとり続けることで死から傷つけられまいとした。
それほどまでに「死」が私に与えたダメージは大きかった。
「死」は私を傷つけた…。

本筋からは大幅に外れるようなこのようなことを皆さんにお話しするのはかなり気がひけるのですが、
これが私が11巻とそれ以降の部分を読んで感じた最たるものの一つです。


このお話がどこに行くかいまだに分からない。
そして自分自身も全てを読み終えたときどう変わっているかちっとも分からない。
こわくもあり、楽しみでもあります。

もしよろしければこれからもどうぞよろしくお願いいたします。

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