『ブラックジャックによろしく』によろしく
第117話(精神科編・38「暴挙だとしても」)

2005/06/13

昔、ある医師になぜ医者になったのかと尋ねたことがあった。
(注・このひとはここに何度も登場した私がお世話になった医師ではない。)
ここでその答えを書くことはできないが、彼の答えは私にとって十分以上に納得できる
ものであった。
彼は、誠心誠意、嘘なく答えてくれた。(本当にそう思う。)
そしてそれは私が文章を書く理由にとても似ていた。

別に誰に強制された訳でもないことを、見返りのあるかもはっきりしないことを、
時には非難されるかもしれない可能性のあることをやり続ける思いに。

皆さんお元気ですか? えれです(^_^)。
関東は梅雨入りしました。
まだまだひっそりと風邪もはやっているようです。
体調を崩しやすいシーズン、お互いに気をつけましょうね。

さて、ここまできてやっと私は何故早川さんがああいったひらひらした薄ものを
身につけているかわかりました。皆さんはとっくに気づいていましたよね。
本当に、自分のボケっぷりに愛想がつきそうな日々です。

こんな私ですが、どうぞ、今回もよろしくお願いいたします。


・フル オープン

小沢さんは本当にいけにえの羊なんだろうか?
そして自分は幸せになる権利はないと思っている人間はこの世に一体どのくらい
いるのだろう。
その一人一人に「そんなことはないんですよ」と言って歩くことはできない。

早川さんはセックス依存症だ。やっとわかった。
ただぬくもりだけを求めてそうしていた。

私は知りたいことを知れるのなら、神のメインコンピューターにつながれたい。
そのためなら何だってしかねない自分がいる。

それほどまでにこの世は複雑で単純。
ひとりの人間がひとつの過ちを犯すのに(犯さざるを得ないところまで追いつめられるのに)
理由はある時解きほぐせないほどに難解で、またある時驚くほど簡単だ。
それほどまでにひとというものは似通っている。

キリで心に穴をあけられるようなつらさもあった。
何度もあなたを試そうとしたことがあった。

でもけっして、あなたの存在を心の中から完璧に捨てようとしたことはない。

神よ、天の恵みの采配よ。
あの人たちを守ってください。
誰も悪くないんです…

早川さんの病室に会する一同、彼女の目から落ちる涙。
そしてこの件は、門脇さんを動かす一槌になるのだろうか?

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