『新・ブラックジャックによろしく』によろしく
第2巻まとめ

2007/08/04

みなさんこんにちは、えれです。
お元気ですか?

さて、「新・ブラックジャックによろしく」も第二巻です。
かなり直近の部分まで収録されているのですごくびっくりしました。
こんなハイペースで出してよいのかな…
いや、困るのはわたしだけですけど(笑)。

さて、一話づつ感想を書いてきましたが、実はもうあんまり言うことはないんですね。
何故って話の手綱が全然緩んでいないから。
完璧すぎて、突っ込むところが、ないのであります。
それで、変則的ではありますが各話で書き逃したことを簡単に触れていきたいと
思います。

・第7話 北の街

T型糖尿病については7話の感想に書いたとおりです。
多くの排尿、異常なのどの渇き、体重の減少、強い空腹感。
それらは、すべて糖尿病の症状に当てはまっています。
そしてわたしは赤城さんの家族三人が食卓を囲む部屋の意匠に驚いた。
21P最初のコマですね。ああ、あるある、我が家もこんな感じだったと。
一体こういうインスピレーションはどこから得ているのだろう…?

・第8話 ある朝の出来事

水とお砂糖をむさぼり飲む娘を見て、逃げ出す父親、そうまさに逃げ出す、
そのシーンが衝撃的でした

・第9話 傷痕

赤城さんの傷痕の一枚絵ががショッキングだったこの回。
臓器移植へいたる道に横たわる壁。
愚直なまでの信念が斉藤を決意させる回。

・第10話 臓器を提供するということ

「僕の彼女だって話せば分かってくれる筈です…」
いや甘い。それは後編になってわかる。
そして近藤夫さんの登場。今さらながら医師には色んなタイプがいるのだと思いました。
普通の人間だって当たり前のことなのにね。

・第11話 彼女と生命と

これはね…
前回も書きましたが「私に 提供の事実を認めさせた上で このまま 付き合い続けたいってこと…?」
これにつきますね。
後山盛りの牛丼が効果を上げていた。細かいことだけれど。

・第12話 説得

「要するに個人的な感情じゃないといいたいのね」
このセリフは見落としていました。
3巻に収録される筈のお話にも似たようなセリフがありましたが(中身は伏せますが)
赤城さんは斉藤くんの個人的な感情を欲しているのか?
そして斉藤は現段階ではそれを医者の使命や一般論に置き換えようとしている。
そしてまだ斉藤の本心の感情は見えない。

・第13話 雪景色

赤城さんを取り巻く家族模様・赤城さんの心象、など気になることはいっぱいあるんですが
まずこの雪景色がわすれられません。

・第14話 医者の自我

時々東京に住んでいることが怖くなることがあります。
自分で選んでここにきたんですけどね。
特に二人の前のカラスが飛び交う場面には考えざるを得ないことがありました。
誰もの心がすさんでいる。
皆川さんの脅迫に近い斉藤くんへの接近、「赤城さんと結婚しなさいよ」という
近藤夫さんの落とした爆弾。

医者とは何か? 斉藤の生きかたとは?


今回はここまでざらーっとさらってみました。
とりこぼした部分をすくい上げるはずだったのに、結局本編の感想で重複していることが
お恥ずかしいです。

また、現在単行本3集に収録される予定の部分で、わたしは「斉藤くんは変化・成長が
ないキャラクター」(見られても極めて薄い)というようなことを書いたんですが、
これはまだ保留にするべき部分だと後から思いました。
がん編・精神科編で見られた成長がうまく言えないんですけどまた後退してしまったと
思ったんですね。
でもこれは今回の作劇上のレトリックである可能性も極めて高いと思うので、
どちらにせよ、医師・斉藤の成長を見続けて行きたいと思います。

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