竹本泉サイン会の顛末

2000/04/04

さて、サイン会の直前は商店街でカードを買って、岩波ホールの
前のスペースでメッセージを書きました。
(旅行前に用意する暇がなかったので)
書きたいことは色々無い訳ではなかったのですが、結局1981年から
ファンであるということだけ書かせていただきました。
(いや、実はなかよしまんがスクール(投稿欄ね^^;)で絵を見た時
から好きなんだけど……そんなことを言うのも厚かましいし……
大体いつからファンであろうとファンに変わりないと思うし *--*)

この、1981年から、というのはこれは別の漫画家の樹村みのりさんが
敬愛するシンガーのジョニ・ミッチェルさんに会った時に
(『ジョニ・ミッチェルに会った夜の私的な夢』。「歪んだ鏡」所収)
「1968年からのあなたのファンです」としか繰り返して言えなかった
というエピソードに由来します。
つまりこれだけ言えればいいかなと思ったのです。

これをお土産の「ゆかり」……名古屋のえびせんです、はい、私本当に
こんなことしなきゃ良かったと思ってます、はい、どうしよう、うう。
「猫も食べれる」とか言って!!あああ、うう。
ちなみに『しましま曜日』のヒロインは”ゆかり”ちゃんですが今回
そこまで考えた訳ではありません念のため。

これに添えて、お渡ししてきました。はい、荷物になるし迷惑だったと
思います(涙)
舞い上がると何をしでかすか分からないという象徴です。ああっ。

それで、私の前に並んでいたYさんも名古屋の方だったので
(整理券はまとめて知り合いの方に取ってもらっていたので友達が繋がる)
先生にYさんと私との関係を聞かれ、「主人の友達です」と言って私が
指差していたのは赤の他人だったとか、(後ろの人びっくりしたよね、
ごめんなさい)サインが乾かないうちに本を閉じてしまい(紙をはさんで
もらわなければならない)お店の人を慌てさせたとか、写真のタイミングが
合わず先生ともう一回握手してもらったこととか(わーいわーい )
先生は自画像と全然似ていないという噂だったけど、確かに瞬間はそうとも
思ったけど後で思い返すとやっぱり似てると思ったこととか、それは
置いておいて、出てきた時はほとんど興奮状態でした。

が、話はそれで終りではなく、何とSAMEは(SAMEは当日券を手に入れて
列の最後尾辺りに並んでいました)もうすぐ妻の(って私のことですが)誕生日
なので妻の好きな猫のイラストを入れてくれと先生にお願いしていたのでした。
うわー!!
そんな事とは露知らず、私はらりほーと新刊書店を回っていました。
私は常々SAMEは大胆な行動とは無縁な人だと思っていたのですが、そうでは
なかったようです。
(なお先生は、後からダンナが来ると言っていたのにちっとも来ないなと思って
いたとおっしゃっていたそうです。)

だから今私の手元には自分の名前入りのとネコの描いてあるのと二冊の
イラスト集があるのです。
竹本先生にはご無理を聞いていただき大変申し訳ありませんでした、
そして本当にありがとうございました。

あと、竹本ファンの皆様もごめんなさい。
よくは分かりませんが多分こういうことは余りしてはいけない事だろうと
思います、本当にごめんなさい。

始めにも書きましたとおり、今回は出発前からかなり体調が悪く、実は
サイン会も代理で並んでもらう場合すら考えていました。

また引き合いに出して恐縮ですが先の「ジョニ・ミッチェルに会った夜の〜」
での樹村先生は、最初コンサートへ行くのに乗り気ではありません。
「もう軽薄なミーハーファンは卒業しなくちゃ……誰かを好きになったり
夢中になったりなんて、もうこりごり……」と言って、かなり消極的なのです。
でもコンサートを見ている内にいても立っても居られなくなり、ついには
ジョニさんのいるホテルまで押しかけて(!)しまうのです。
樹村先生がジョニさんから「Nice to meet you! (friends since 68)」
という色紙を貰うラストは圧巻です。

実は私も出かける前は上の樹村先生と似たような気持ちだったと思います。
自分はクールなファンだと思いたかったのです。
でも、同作から最後の引用を許してもらえるなら今の気分はこうです。
「世界はこんなにもわたしに親しいのでした」。

整理券を取ってくれたRさま方、一緒に並んでくれたYさんありがとう、
お世話になりました。
今回は色々本当にびっくりしたけど(^^;19年前が今に続いていること
を確信しました。

これがサイン会の顛末です。
もっとこういう所が知りたいのに〜、という方もいらっしゃるでしょうが、
今日はこの辺で。先生は本当に素敵な男の方でしたよ。
長文ありがとうございました。

(追伸)
ところで、サインのマーカーは色が選べたのです。
緑、青、色々な色がありましたが、私は赤で、SAMEのねこは紫で
書いていただきましたよ。(^^)

(ああっでも現像した写真は見る勇気は、ああっ ああっ…)

戻る