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タイトルODESSEY 1966-2003 岡田史子作品集episode2 ピグマリオン
著者岡田史子
出版社飛鳥新社
コミックス-
初版発行日2004/3/30
版刷
サイズB6
ジャンルコミック
コメント 収録作品は裏表紙画像で確認して下さい、ごめんなさい(見えるかな?)。

 ここでは収録作品について、再録というのはかっこよすぎるけど、過去書いたことを集めてみたいと思います。ある部分については重複になってしまって済みません。なお、今は少し考えが変わっている部分もありますが、それについてはご愛敬ということで。

「ピグマリオン」…
 何が恐ろしいかと言って、主人公を軟禁した病気の娘が彼の足許に身を投げ出しつつ言うセリフ、「なぜ逃げるの…?わたしみにくくなんてないわよ」(!)
 女の愚かさ、醜悪さを知るにはこれで十分だと思う。もっとも、これがなければ生き残れる強さもない訳だが。〔2003.5.8〕

「死んでしまった手首」
 「むずかしいのが残っているのです…どうも複雑な性格で…」
 文市の不安として描かれていることの一つに母の圧倒的な愛情に対する怖れがあります。我が子を正嫡とする為に夫を殺害し継子である文市の兄、智努王君を追放するのですから。
 物語のラスト、読者は仏師である男の独白によって価値観の転換を迫られます。
 「あなたはよわく、しかも悪い人間でした」。
 それまで被害者であった筈の文市に別の見方が当てられる瞬間です。私がどうしても自分というものに信頼を持てない時、自分は裏切り、最後には人に信用されない人間だと思う時、このことがすっと理解されるのです。〔日付不明〕
持ち主えれ
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