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タイトルブラックジャックによろしくG
著者佐藤秀峰
出版社講談社
コミックスモーニングKC
初版発行日2004/2/23
版刷1
サイズB6
ジャンルコミック
コメント さて、「ブラックジャックによろしく」がん医療編最終巻です。やはり言いたいことは表のコーナーで言い尽くしている筈なのですが、こうしている間にも色々なことが起こって、もしよろしければもう少しだけおつきあい下さい。
 私はあるおまじない、というか普段必ず身につけているものがあります。それはあることを忘れない為です。忘れない…第78話で辻本さんの息子さんの良彦くんが言います。自分はお母さんが死んでも何も変わらないと、しかし「これだけは許して…僕はお母さんを絶対に忘れないよ」、と。変わらない、忘れない、と言う、その意味とわけを、私はあの感想を書いたときに分かっていただろうか。
 確かに最初は「忘れない」為のものだった。しかし時とともに感覚は鈍化し、それは「忘れないということを忘れない」為のものになり、このままでは「忘れないということを忘れないということを忘れないためのもの」になってしまうのは時間の問題です。(えらいややこしい話になってすみません;) 確かに良彦くんは母親のことを忘れないでしょう。でも私は? 私たちは? それほどまでに「思いをつなげる」ということは難しいんですね…。

 さて、斉藤君の行く新しい科も決まったようです。道のりがどんなであっても彼はまた歩き始める。だったら私も、見つめていこうと思います。自分の心のことも。今は少し、休んで。

 …何もなければもちろんそれが一番いいのだけれど、もしも病(やまい)になってしまった時、誰にも自分のブラックジャックに会えるといいね。

 君の「ブラックジャックによろしく」。〔2004.2.23〕
持ち主えれ
画像
なし