003 「ペイネ 愛の世界旅行」リバイバル公開記念
カネボウ ウィーン・チョコレートのペイネカード



さあ皆さん、やってきましたよこの日が!『宝物倶楽部』第三回は
「ペイネ 愛の世界旅行」本日(2001年11月23日)公開を記念して
愛で世界は回ってる、愛こそはすべて、愛がいっぱい……
のペイネです!



小学生の頃001番の妖精カードと一緒に集めていたのがこれです。
ふたつ一緒に引き出しに入れてました。
やはりダブった分は処分してしまいました(TT)。



1枚 7×7cm。裏は「ペイネ・フランス語レッスン」となってます。




ペイネの「恋人たち」…

この二人、特に名前は決まっていないらしいが
(映画内ではヴァレンティノとヴァレンティナ、)
「ふたり」「恋人たち」等と呼ばれる。その名の通りいつも一緒。
おかっぱ頭、夢見がちな風情、そして人は良いがやることはやってそうなカレ
(いや、あの、フランス人だしね)とかわゆくておっぱいがとても共感を誘う
カノジョが場所を変えシチュエーションを変え現れる。だがいつも共通なのは
あまりお金はなさそうってこと(^_^)。
ペイネの「恋人たち」は第二次大戦中、混乱を極める戦局に心痛めていたペイネ
がヴァランス市の野外音楽堂で垣間見た寄りそう恋人たちの姿に啓示を受けて
生まれた。(『ヴァランスのキオスク』1942年。キオスクは音楽堂のこと。)
以後彼は愛を描く作家となっていく。

「愛しているよヴァレンティナ」
「ええ、でもまだ足りないわ」…



1974年公開当時のチラシと鑑賞ガイド、同年初版発行ペイネ「愛の本」。
「愛の本」は「<ふたり>のポケットブック」などもともと四冊で出ていた本の
合版。前掲のカードの内容は皆ここから取られています。ということはこの本に
収録された内容はすべてカードになっていたのかな…?

「ペイネ 愛の世界旅行」
上映情報等詳しくはここに!→http://www.tv-tokyo.co.jp/telecine/cinema/pane/index.html

資料提供協力者の方々に心から厚くお礼申し上げます。
乱調・乱文お許し下さい、また記述に誤りなど有りました場合大変お手数ですが
訂正願いたいと存じます。

〜ペイネ・フランス語レッスン対訳(左から)〜

“愛の巣って言ったじゃないの”
“もしもし、いつまでそんなことをしてるつもりなんだ”
“やっと小さい家ができた”
“短いビジネスの旅なんだよ”
“ぼくたちほど愛し合っているものはほかにいないね”“あそこにもいてよ”
“僕の気持をそんなにおもちゃにしないでくれよ”
“もう8時15分、時がたつのはどうしてこんなに早いんでしょう…”
“思い出のカプリの夕陽…”
“きみ、ぼくの心はこんなに傷ついているんだ”

“桜の実の熟する頃”
“恋人同志のお二人に夢見心地のお家はいかが。”
“お急ぎ、僕たち8時47分の塔行急行"つるバラの木号"に乗り遅れそうだよ。”
“「十二月の夜」なんて本に私たちのハートをはさんだりしたら、二人の愛も
冷めるのじゃないかしら、心配じゃないこと、あなた?…”
“ロマンチック編み、表も裏もアムール、アムール…”
“ハートにはハートを”
“ずいぶん待たせたかしら”


おまけ ペイネの腕時計(*^^*)。
(バンドは当時のオリジナルと取り替えてあります。)

〔後記〕
遅くなりましたが、12・23クリスマス・レイトショーにてやっと鑑賞して
参りました。今なかなか時間が取れないのですがぜひ映画の感想もアップ
できればと思います。でもその前にもういちど観に行かないと……。
(ところでこの日はクリスマス企画ということでお土産もたくさん頂きまして、
抽選会などもありまして私たちはペイネ美術館の入場券を頂いて参りました!)

〔と、その前に…〕
このページ際限なく長くなりそうで恐縮なのですが、(^^;
1個情報です。(有益かな?)
実は今回発売されたサントラ「IL GIRO DEL MONDO DEGLI INNAMORATI DI 
PEYNET」には、デミス・ルソスの歌った主題歌「A FLower's all you need」
が収録されていません。
この曲が収録されたルソスの「souvenirs」というアルバム(輸入版ですが)は、
現在渋谷のタワーレコードで買うことができます。
お店によると、この盤は以前日本でシングルリリースされたバージョンとは
異なるようなのですが、今回公開された映画の劇中に流れるトラックと同じ
らしいとのことです。

ちょっとややこしい話なのですが、今回公開されたのはインターナショナル
バージョン(英語版)で74年当時公開のものとは違うらしいんですね。
74年に公開されたのが何版だったのかは分かりませんが、それにともなって
発売されたルソスのシングルも(何と日本のみの発売だったそうですが)
当時劇中に流れたものと同じだと思われる訳です。
(それともシングル用の別バージョンだったのかな?謎だ…。)
「souvenirs」に収録された英語バージョンがインターナショナルバージョンの
劇中歌と同じでは…というのはこのような点をふまえてのことだと思われます。
私が聴いた限りでは同じバージョンだと思います。


〔2003.1.23日さらに情報追加〕

北海道にお住まいのHさまから、公開当時とルソス主題歌に関しての興味深い
情報を頂きました!

以下にまとめますと

@74年時の日本公開版はイタリア語版であること。
 (01年の公開版はインターナショナル(英語)版。)

Aイタリア語版とインターナショナル版ではルソスの主題歌のバージョンが
 それぞれ異なること。(英語歌であることは同じ。細かく言うと後半入る
 子供たちの歌唱がイタリア語版にはない。)

B…にも関わらず現行発売中のDVD収録イタリア語版の主題歌は
 (なぜか)インターナショナル版と同じバージョンであること。

 〔後注:DVDは基本的にリバイバル上映と同じフィルムを用いた「英語版
 (インターナショナル版)」で、それに、イタリア語と日本語の吹き替えの
  音声トラックが追加されている為〕

CルソスベストCD「souvenirs」に収録の主題歌もインターナショナル版からの
 カットであり、結果イタリア語版歌唱(フィリップスによる日本シングルレコード
 発売版)は版権などの問題もからみ、現行、CD化されていない。

:
また、Hさまからご紹介いただいたサイトをここに掲載させて頂きます。

『WEBアニメスタイル』《アニメの“音”を求めて早川優/
第3回「『ペイネ愛の世界旅行』“ワン・テーマ”の迫力」》
http://www.ntv.co.jp/ghibli/web-as/05_column/hayakawa03.html

『A Fistful Of Soundtracks』“エンニオ・モリコーネ フィルモグラフィ”より
http://www1.neweb.ne.jp/wa/sonoro/peynet.html
 

ちょっと脱線しますが、早川優さんは相変わらず熱くてよいですね!(^_^)
「日本のアニメに目を向けてみれば、テーマと劇中音楽の乖離が進んでいる
ことがたちどころに判る。」そうそう、それが言いたいことなのよ!もちろん
主題歌のことだけ言ってんじゃないわよ!…と、すみません、私まで熱くなって
しまいました。

それにしても、本当に、もしできるものなら早くCD化して欲しいものですね。

Hさま、今回は本当に有り難うございました。


:
:
:

「戦争反対、恋愛賛成。」march 2003.


戻る